低線量肺がんCT検診

日本人の死因の第1位は悪性新生物(広義のがん)です。
そのなかで肺がんの年間死亡数は最も多く、がんの中でも生存率の低い病気であるといわれています。
肺がんを見つけるための検診は、胸部X線検査と喀痰検査とを組み合わせて行うことが主流です。
胸部X線検査は末梢のがんの発見に有効とされておりますが、中枢や他臓器と重なった場合では効果が不十分となります。CT検査は、単純X線検査と比較して、肺がん発見率は約10倍程度高く、早期に発見される割合が多いため、その治療成績も良好と言われています。
低線量肺がんCT検診は、放射線被ばく線量を減らすため、通常のCT検査より照射線量を低減させて撮影を行います。画像の質は通常のCT検査に比べて劣りますが、当クリニックのCT装置は、低線量でも画質向上が可能となっています。
※低線量肺がんCT検診は「肺がんを見つける為の検査」ではありますが、すべての肺がんがこの検診によって発見できるわけではありません。
※当院は肺がんCT検診認定施設です。

特徴

解像度が高い 胸部 X 線写真に比べ、より小さな病変や、コントラストの 低い病変も検出することが可能です。
重なりがない CT は断面像であるので他の臓器(心臓や血管、横隔膜など) との重なりがありません。
被ばくが少ない 通常の CT 検査より照射線量を低減させて撮影を行います。

 

こんな方におすすめ

  • 40歳以上の方
  • 喫煙指数(1 日の喫煙本数×喫煙年数)が 600 以上の方
  • 受動喫煙の心配がある方
  • 血縁者に肺がんの人がいる方

 

受診いただけない又は注意が必要な方

妊娠中、妊娠の可能性がある方は受診いただけません。
ICD やペースメーカー等を装着されている方は、事前にお知らせください。

料金

低線量肺がん CT 検診 12,100 円(税込)※1、※2
低線量肺がん CT 検診 + 喀痰細胞診(痰が出る方) 15,400 円(税込)

※1:人間ドック・脳ドック・脳血管健診の各コースと組み合わせて受診の場合:7,700 円(税込)
※2:人間ドック+内蔵脂肪 CT 検診(11,000 円)と合わせて受診の場合:3,300 円(税込)

低線量肺がんCT検診の受診により期待される利益と不利益

利益

不利益

喫煙と肺がんの関係

肺がん死亡を減少させるには禁煙が重要です
肺がんの最大のリスク要因は喫煙習慣です。
タバコを吸うと肺がんにかかるリスクが、男性は 4.8 倍、女性は 3.9 倍に増加します。喫煙年数や 喫煙本数が多いほどリスクが高くなり、禁煙を続けるほどリスクは徐々に低下していきます。
また、受動喫煙によっても、肺がんのリスクは 1.2~2 倍に増加します。

検診間隔の例(異常が認められなかった場合)参考:CT 検診精度管理ガイドライン

対象Ⅰ 50歳以上75歳未満の高危険群(喫煙指数600 以上の喫煙者で過去喫煙も含む) 1年に1回
対象Ⅱ 50歳以上75歳未満の非高危険群 初回2年連続、その後3~5年に1回
対象Ⅲ 40歳以上50歳未満の方 5年に1回程度
対象Ⅳ 75歳以上の方 任意、希望者のみ
※高危険群:50 歳以上で、1日に吸うタバコの本数×喫煙年数が 600以上 の者

喀痰検査(オプション)を予約された方へ

喀痰細胞診

肺の入り口付近(肺門部)にできるがんの検出に優れます。
痰の中に含まれる細胞や血液を検査し、気管・気管支・肺の病変を調べます。 早朝3日間(5 日前から当日まで)の痰を容器に入れてください。
採取してから時間が経つと検出率が低下する可能性があります。