MRI検査

MRI検査とは

MRI(核磁気共鳴画像診断:Magnetic Resonance Imaging)検査とは、磁気と電波を利用して生体内の水素原子から信号を取り出し、それを画像化する検査です。X線を使わないので放射線被ばくはありません。
信号を取り出すときの条件を変えたり、造影剤を用いたりすることにより、様々な性質の画像が得られます。また、あらゆる角度で断層撮影が可能ですので、それらを組み合わせることで全身のどの部位でも詳しい撮影・診断ができます。

GE社製 SIGNA HDxt 1.5T(Ver23)
1.5テスラ磁気共鳴断層撮影装置(MRI装置) 
MR画像の例
MR画像の例

検査のご案内

検査中

  • 大変動きに弱い検査です。検査中は体を動かさないでください。
  • 呼び出し用のブザーをお持ちいただいて検査を行いますのでご安心ください。
  • 検査中はMRI装置からとても大きな音が発生しますので、耳の保護のために耳栓を着用していただきます。ご希望の方はヘッドホンを使用することもできます。
    ※頭頚部や脊椎など検査の目的部位によってはヘッドホンを使用できません。
  • 検査時間は検査部位により異なりますが、約20分から50分程度です。

耳栓

ヘッドホン

検査後

  • 検査後は普段と変わらない生活をしてかまいません。いつものように、食事や入浴をしてください。

来院前の注意点

禁忌事項

以下に当てはまる方はMRI検査ができません。あらかじめご了承ください。

  • 心臓ペースメーカーを埋め込んでいる方(MRI対応型の方でも当院では検査を行っておりません)
  • 人工中耳、人工内耳の方
  • 1964年以前のStar-Edward型人工弁を使っている方
  • 眼に微細な金属片が入っている方
  • 金属の義眼底の方
  • 磁性体で作られた脳動脈瘤クリップを使っている方
  • ステント挿入手術を8週間以内に受けられた方
  • その他、MRI施行には危険とみなされる場合

歯科インプラント装着の方

  • 装着状態によっては、脱落のリスクがあります。MR対応可能かどうか不明な方は事前に歯科医師へお問い合わせください。
参考PDF

飲食

造影検査や腹部検査の場合、検査4時間前からの食事は避けてください。
ただし、水分(水のみ)の摂取は可能です。脱水状態にならないようにご注意ください。
(※水分制限を指示されている方は、事前に主治医にご相談ください)
それ以外の方はとくに食事制限は必要ありませんが、検査内容や他の検査との組み合わせによっては特別に指示される場合もあります。

お薬

絶食がない場合は普段通りお薬を服用なさって結構です。
造影検査などで絶食が必要な場合は、担当の先生にご相談ください。特に糖尿病の方は、低血糖・高血糖症状にご注意ください。

検査前の注意点

お着替え

検査の前に検査着に着替えていただきます。脱ぎ着しやすい服装でお越しください。
金属が含まれているものが身体についていると、画像に乱れが生じて正確な診断ができなくなります。また、金属が磁石の力で引っ張られるため大変危険です。そのため検査の部位に関わらず全身すべての金属を外していただきます。
以下のものはお着替えの際に外してください。

  • 腕時計

  • 入れ歯

  • 補聴器

  • 金属のついた下着

  • 遠赤外線の肌着
    保温性のある肌着※ヒートテックなど

  • 使い捨てカイロ

  • 湿布

  • 磁気治療テープ※エレキバンなど

  • アクセサリー類

  • 金属がついている
    カツラ、ヘアピース

  • マニキュア・ペディキュア
    ネイルアート・ジェルネイル

  • コンタクトレンズ

  • その他

注意事項

※コルセットやギブスは、金属が使われていない物でしたら使用できます。
※歯科インプラント装着の方、入れ墨・タトゥーがある方、経皮吸収貼付剤(貼り薬)をご使用の方は、診療時にお知らせください。

金属(ヘアピン)による画像の乱れ
金属(ヘアピン)による画像の乱れ
金属(ヘアピン)を外して再撮影した画像
金属(ヘアピン)を外して再撮影した画像

お化粧

頭部、眼科領域の撮影時には、お化粧を落としていただくことがあります。特にマスカラやアイライン、エクステは強い影響がでる場合がありますので、できればお化粧をせずにご来院ください。

アイメイクによる画像の乱れ(1)
アイメイクによる画像の乱れ(1)
アイメイクによる画像の乱れ(2)
アイメイクによる画像の乱れ(2)

閉所恐怖症の方

安定剤の服用などをご希望される場合は、ご予約時または診察時にご相談ください。
また、安定剤を服用すると車の運転はできません。公共交通機関を利用するか、付き添いの方と来院してください。

動かずにじっとしていることができない方

なんらかの理由で検査中動かないでいることが難しい方の場合は、相談の上、睡眠導入や安定剤の服用などを行う場合があります。
乳幼児・小児の鎮静を要する画像検査は、2022年3月末を持ちまして終了いたしましたのでご了承ください。

造影剤を使用される方

造影MRI検査を予定されている方で下記に該当する方はお申し出ください。

  • 腎臓のご病気や腎臓障害をお持ちの方
  • 心臓病、肝臓病、腎臓病、糖尿病、甲状腺などの病気がある方
  • ぜんそくと診断されたことがある方
  • アレルギ-(気管支喘息、花粉症、食物・薬などによる蕁麻疹、アトピ-体質)の方
  • 過去に造影検査で副作用を起こした事がある方
  • 乳房切除後の方

造影剤による副作用

造影剤は腕の静脈から注入します。検査中、副作用が生じる場合がありますが、すぐに適切な処置がとれるようにしておりますので、安心してください。

  • 軽度な副作用例
  • 吐き気、嘔吐
  • かゆみ、じんましん
  • くしゃみ

注射された造影剤は24時間以内にほぼ全量が尿中に排泄されます。早く排泄させるために、水分を積極的にお摂りください。なお、水分制限をされている方は事前にお知らせください。

※まれに数時間から数日後に、頭痛・はきけ・かゆみ・じんましんなどの症状があらわれることがあります。何か症状がありましたら当クリニックもしくは最寄の医療機関にご連絡ください。